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家づくりお役立ち情報 家の中の被害を最小限に 家具の配置と動線に配慮

家の中の被害を最小限に 家具の配置と動線に配慮

在宅避難を想定して各階に備蓄品を

近年、全国各地で地震被害や台風・集中豪雨による水災害害が多発しています。これから家づくりを始める人にとって、“災害に強い”は一つの重要なキーワード。9月は防災月間です。“自然災害に備える住まいづくり”について考えていきましょう。初回は、整理収納アドバイザーで、建築分野でも活躍する宮本美保さんに、「被害を最小限にする家具の配置とコロナ禍の備蓄」について解説してもらいます。

どんなに造りが頑丈なおうちでも、家の中がものであふれ返っていると、非常時に逃げ遅れる要因に。「スッキリ快適に暮らすという観点からも、災害時の安全面からも、日ごろから“ものを減らす”という意識は持っていてほしい」と宮本さんは話します。

これから新築する、リフォームする人は、備え付け家具にすると転倒は防げます。しかし、それがベッドやソファの横にあると、中身が飛び出してケガをしてしまう可能性も。「長時間過ごすリビングや寝室に背の高い家具を置かない、ドア付近や廊下、玄関など避難通路になる場所にものを置かないのは鉄則です」と。家具を備え付けにできない場合は、固定具で止めたり、腰より低い高さの家具にするのも一つの方法。「背の低いチェストなら、転倒しても動かせます。中身は下に重いもの、上に軽いものは約束事。これは食器棚でも同じ」と説明します。

一方で、備蓄品に関しては、「整理収納は“使う場所の近くにしまう”が法則で、今までは逃げ道となる玄関などに、非常用持ち出し袋を…が原則でしたが、水害では2階に避難するケースも。コロナ禍で、“在宅避難”という選択も求められる中、備蓄品は各階に備えておくことが望ましい」と教えてくれました。

出典:リビング和歌山2020年9月5日号