プロが解決! 不動産お悩み相談室② 不動産屋さんで家や土地を 買うときの流れって?
物件の希望条件に優先順位をつけて
不動産のプロを味方に、夢のマイホームを実現! 和歌山県宅地建物取引業協会が指南する連載シリーズ2回目は、不動産仲介業者を通して家や土地を購入するときの基本的な流れについて、広報啓発副委員長の児玉真維さんが解説します。
物件売買の手続きや契約成立をサポートする仲介業者。「利用するときに準備しておくことは?」と聞くと、「まずは、購入したい物件の条件を整理しておきましょう」と、児玉さんは答えます。
「住みたい地域や家・土地の広さ、理想の間取り、必要な設備、予算、入居したい時期などをまとめておくと、数ある物件の中から希望に近いものが見つけやすくなります」と話す児玉さん。さらに、「全てかなう物件はなかなかないのも事実。条件に優先順位をつけておくと選択肢がより広がりますよ」ともアドバイス。
気に入った物件が見つかり、正式に仲介を依頼すると決めたら、サービス内容や仲介手数料などを確認し、「媒介契約」を結びます。「その後、買い主の購入希望条件をまとめた『購入申込書』を作成し、物件の売り主に渡します。金融機関から融資を受ける予定なら、このときに事前審査を受けておいて」とも。
売り主・買い主ともに売買について合意したら、宅地建物取引士が作成した「重要事項説明書」の内容を、まず売り主が確認。「その後買い主に書面を交付して説明します。説明書の内容を十分理解し、納得の上で購入を決めたら『売買契約』を締結。売り主に手付金を支払います。手付金は物件価格の1割程度が一般的です」と児玉さん。融資を受ける人は契約書を金融機関に提出。承認が下りたら住宅ローンの正式な契約を結び、残金や、仲介手数料、司法書士に支払う手数料、固定資産税などの諸費用を清算し、いよいよ引き渡しとなります。
「物件との出合いは運とタイミング。すぐに見つかるときもありますが、ある程度の時間的余裕を持って物件探しをするといいですね」と、児玉さんは話していました。

児玉真維さん
和歌山リビング新聞 2025年5月31日号掲載