「コスパ重視派? こだわり派? マイホームの選択肢」① 二極化が進むマイホーム市場 価値観にマッチする家づくりを
デザイン、予算、環境…、決め手はさまざま
新型コロナウイルスの影響で、消費市場では「高価格帯」と「低価格帯」の二極化が目立ちます。住宅業界でも、比較的手ごろな「ローコスト住宅」や「建売住宅」、こだわりを追求できる「注文住宅」が注視されています。
価格が異なる家のそれぞれの魅力を、住宅の専門家たちがシリーズで解説。初回は「ヤマイチ・ユニハイムエステート」(和歌山本店=和歌山市中之島)の住宅事業部営業課長・福島伸一郎さんにローコストの家やオーダーメードの家の特徴、また、購入の決め手について聞きました。
坪単価が約30万円台からのローコスト住宅や、土地と建物がセットになっている建売住宅は、コストパフォーマンスを重視する人向けの住宅です。シンプルな構造やデザインのイメージですが、「コロナ禍をきっかけに、『おうち時間を充実させたい』という方にアピールできるような商品も増えています」と福島さんは話します。
平均的な建売住宅は約112平方㍍(34坪)が主流で、4人家族の暮らしを想定した4LDKの間取りや収納スペースが取られたものも。オプションで自由設計が可能なローコスト住宅や、内装や外装を選べる建売住宅もあります。
一方、注文住宅は予算と時間が許す限り、自分の思い描くマイホームをかなえられるのが特徴。内・外装、外構デザイン、間取り、断熱や気密性、耐震などの性能までこだわることができます。
「土地選びも含め、建築家などの家づくりのプロと一緒に理想の家を建てられます。建築内容や依頼内容により、費用に幅があります」と福島さん。
和歌山エリアの中間価格帯の現状については、「ミドルコストの建売住宅自体が少なく、『それならもう少し予算を増やして注文住宅に…』と考える方もいて、結局は二極化につながっているように思います」とも。
最後にマイホーム購入の決め手について、「デザインや性能を重視、ローンの返済を考慮したゆとりのある生活、学校の近くでお子さんの安全を考えるなど、マイホームに何を求めるのかを話し合い、家族の価値観に合った家づくりをおすすめしたいですね」とのこと。
出典:リビング和歌山2022年4月23日号